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コラム 2011年9月HEADLINE

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コーディネーション能力の育成B               2011年9月30日

 昨日は一般的なことで,コーディネーションドリルについて,私のチームでやっていること,または,やったことがあることを紹介しました。
 今日は,もう少し踏み込んで,コーディネーション能力の育成ついて考えてみます。
 まず,コーディネーション能力の育成ドリルは,このドリルをしたら,次の試合ですぐに効果があるという,即効性がある訳ではありません。このドリルが,試合で使うどのプレーに直接つながるのか,よく分からないものもたくさんあります。そのため,どうせ時間をかけるなら,シュート練習やディフェンスの練習など,試合の直接つながる即効性のある練習をやりたくなるのるものです。
 また,中学校であれば,フットワークなどのトレーニングにも時間が必要です。
 それに,コーディネーションドリルで扱う,ステップインシュートや,ターンシュート,ギャロップステップなどの少しレベルの高い技能は,実際の試合ではなかなか出てこないものです。
 それでも,私はコーディネーションドリルに取り組むことは2つの理由で大切だと考えています。
 1つ目の理由は,将来伸びる選手になるためには,今使う技能だけでなく、将来使うであろう様々な技能を身につけておくのが大切だと考えるからです。特に,ゴールデンエイジは2度とこない大切な時期なのですから,子どもの将来のために技術を身につけさせたい。
 2つめの理由は、コーディネーションドリルを取り入れることは,練習に変化があり,おもしろくなるからです。
 たとえば,今日やったミニバスの練習にはレイアップシュートのドリルに,ボールアラウンドをしてからレイアップシュートをする負荷を付け加えました。これなど,ゲーム中にはまず使わないプレーです。でも,子どもたちは喜んで挑戦していました。私には正確には分かりませんが,脳を刺激して,バランス感覚やリズム感,ハンドリングなどいろいろな能力を伸ばしてくれるはずです。
 何よりも「バスケットが楽しい。練習がおもしろい」と感じます。
 そもそも,「おもしろい,楽しい」と感じている方が上達が早いに決まっています。だから,ほんの少し遊び心を生かして楽しくすることは無駄ではない。効果はあると考えています。(もちろん大会直前になると,これほどの余裕はないですが)
 コーディネーションドリルを紹介してある本は最近いくつかあります。書籍紹介を参考にしてください。それらの書籍で紹介してあるドリルは,プレーヤーにとってやや難易度が高く挑戦的で,練習を楽しくするものが多い。またゲーム的な要素のものも多い。
 もちろん,試合に勝つためには,プレーヤーはつらくて厳しい練習にも耐えることは必要です。単調な反復練習にも納得して努力し続ける態度は必要です。コーチはそのことをきちんと教えていかなければなりません。
 そこを押さえながらも,バスケットボールの楽しさの追求もコーチの仕事ではないでしょうか。








コーディネーション能力の育成A               2011年9月29日

 コーディネーション能力を鍛えるためには,プレーヤー自身の脳を刺激するような判断や工夫を必要とする変化が求められます。そうするとコーディネーション能力を鍛えるためのドリルは,変化が必要で複雑になります。しかし,変化するには説明する時間も、選手が練習になれる時間も必要です。これだと,練習の効率が極端に悪くなります。
 一方で,基本技能の取得するための単純な反復練習も絶対に必要です。たとえば,パスやシュートやドリブルなどファダメンタルの技能の練習です。矛盾することをいているようですが、おもしろくないファンダメンタルの繰り返しもきちんと取り組むことがスポーツマンには絶対必要です。
 たとえば,シュート練習は何万回も同じ練習をすることで確率が高まります。このような練習時間もゴールデンエイジの子どもたちにきちんと確保したい。
 そして,ドリルをコロコロ変えたのでは,説明の時間や,練習になれるのに時間もかかるため練習効率が落ちます。だから,大きな変化はつけられない。
 しかも、練習時間は限られています。

 そこで,私のチームの練習では,大脳を刺激しながら判断を求めるドリルを効率的に行うために、いつもやっている練習に少し変化をつけるというのを基本にしドリルを考えます。
 どんな変化をつけるか、一例を紹介します。

1 判断する内容を付け加える。
 まず,いつもやっているドリルに,判断が必要な情報を与えるという変化を与えます。たとえば,シューティングしているときにゴール下にハンドサインを出します。
 @グー(ノーマークだからその場でシュート)
 Aパー(シュートチェックにきたから,シュートフェイクでドライブイン)
 Bチョキ(シュートチェックがあるが,ヘルプもあるからワンドリブルシュート)
などというように,変化に合わせたシュートを選ぶ判断するシューティングのドリルです。

2 軽い負荷を付け加える。
@シューティングにダミーディフェンスをつける。
A2つのボールでのドリルにする。1つにボールを使いより,緊張しながらドリルをすることになり,脳が刺激される。  ツーボールパスドリルなど。
  2ボールのドリルは、数多くやらせています。
 B制限時間をもうけて,時間内に終了させるように負荷をつける。

3 挑戦的な要素を付け加える。
ランニングシュートのドリルに難易度の高いシュートを1週間にひとつずつ付け加えていきます。
 たとえば次のようにします。
@オーバーレイアップシュート(ヨーロッパではアンダーレイアップではなく
  オーバーレイアップから始めるそうです。やってみると理屈に合っています。)
Aアンダーレイアップ
Bワンカウント・レイアップ
Cパスフェイク・レイアップ
Dスピンターン・レイアップ
Eギャロップステップ・レイアップ
 
4 ドリルとドリルを組み合わせる。
@パスの練習とシュートの練習を組み合わせて,パス&ランのシューティングドリルにする。
Aドリブルドリルと,レイアップドリルを組み合わせて,やや複雑なドリブルレイアップドリルにする。

 基本的なドリル方法は一緒なので,選手には簡単な説明だけですぐに練習できます。これなら,オートマチックに反復練習する部分と,うまくやるために工夫して調整しながら取り組む部分が共存しています。
 また,新しい技に挑戦するという意欲もわきます。変化するので,大脳もかなり刺激されると思われます。
 練習する内容は、実際にゲームに使う技術ばかりではないと思います。しかし,コーディネーション能力が育てば,プレー全体のレベルが上がると期待できます。
 つまり,毎回全く同じ練習はしない。ほんの少しずつ練習を変化させながら繰り返すということです。







コーディネーション能力の育成@               2011年9月28日

 県ミニ連盟の理事会で医科学の講習会を受講しました。テーマは「コーディネーション能力のトレーニング」でした。
 最近あらゆるところでジュニア期の練習はコーディネーション型のドリルを取り入れることが大切だとの意見のをよく聞きます。
 コーディネーションとは,日本語に訳すと「調整」のこと。つま「コーディネーション能力」とはスポーツをするために体格や体力,持久力など身体的な能力を上手に使いこなすための「運動神経」と考えたらいいと思います。
 バスケットボールのようにオフェンスとディフェンスが入り交じって争うスポーツでは,高いコーディネーション能力が求められるます。
 コーディネーション能力育成には,ゴールデンエイジの10歳から12歳がまさに最適だと考えらえています。ですから,私のチームでも,コーディネーション能力の育成を考えたドリルを取り入れることを意識しています。
 このコーディネーション能力は細かく7つに分けてとらえているものが一般的です。

@リズム能力(リズム感やタイミングをつかむ力)
Aバランス能力(バランス感覚)
B連結能力(体の各部をバランスよく無駄なく同調させる力)
C定位能力(位置や空間をつかむ力)
D識別能力(手や足,用具などを正確に使う力)
E反応能力(信号や情報に対して素早く動く能力)
F変換能力(状況の変化に対して操作を切り替える力)

 単純な反復練習だけで,プレーヤーが何も考えずにだらだら練習していたのではコーディネーション能力は効果的に伸びないと考えます。どうやれば,このコーディネーション能力が高められるのでしょうか。私のチームでやっていることをいくつか紹介したいと思います。








パスミスをなくすにはA                  2011年9月22日 

 どうすればパスミスが減らせるかについて,現象別にまとめます。

1 パサー(ボールマン)のディフェンスにパスインターセプトされる。
2 レシーバーのディフェンスにパスインターセプトされる。
3 3番のディフェンス(パサーでもレシーバーでもないディフェンス)にインターセプトされる。インサイドの場合,ディフェンスが集中すので,3番のディフェンスにインターセプトされることもしばしばです。
4 レシーバーがキャッチミスする。


1 ボールマンのディフェンス,つまり1番のディフェンスにパスインターセプトされないようにする方法
@素早いパスをする→ボールのスピードがあるというだけでなく,パスのモーションが速いパスをする。できれば手首だけでボールをはじくようにパスをする。私のチームではフリックパスと言っています。
 ※パスの動きを読まれると,ディフェンスがボールに手をトレースして,インターセプトされる可能性が高まります。
 フリックパス練習法です。
 A3角パス
 B2ボールパス
 C3人1組2ボールパス

Aパスウインドウをくぐってパスする。

 1番ディフェンスのパスできるすき間を「パスウィンドウ」と言います。このパスウィンドウを周辺視野で見抜き,ここを通します。背の低い選手は,大きな選手の頭の上はパスウィンドウは,まず空いていないと考えた方が賢明です。
 練習法→2対1パスドリル

Bフェイクしてパスする
 パスフェイクは,ディフェンスにインターセプトのヤマを張らせてパスをしやすくします。ゾーン・オフェンスでは必須の技術です。ノールック・パスもフェイクの技術のひとつです。
 練習法→3対2パスドリル

2 レシーバーのディフェンスにインターセプトされないようにする方法。
 
@アウトサイドの場合は,カッティングする。

 カッティングしてレシーブすること。立ち止まってボールを受けようとすると,ディフェンスの餌食になります。
 ただし,外へ外へとカットして押し出されると,ボールを受けても有効な1対1ができません。そこで,強いディフェンスに対しては,バックドアカットを積極的に仕掛けるべきです。
 カッティングしてボールを受ける技術は,アウトサイドだけでなくインサイドにも有効です。 
 
次にテーマであるインサイドのパスを成功させる方法について考えます。

Aポストマンがポジション取りをする。

 ポストマンがインサイドでは足や腰,腕のすべてを使ってポジション取りをして,ディフェンスに対して有利な位置取りをしなければなりません。これが不十分だと,どんなにパスがよくてもディフェンスにボールを触られます。
 ポストアップの方法は,今回はテーマではないので,ここは少し省略します。

Bポストマンがボールミートする。
せっかくポストアップは上手くいっても,ボールをもらう瞬間が大切です。
 ポストマンとディフェンスとの身長差によりますが,ディフェンスより身長が同じか低い場合,安全にボールをレシーブできる方向へミートします。
 ゴールにミートするポストマンを見かけますが、おすすめしません。ボールをレシーブできたときはゴールに近づけるので確かに有利になります。しかし、パスの距離が長くなるので、それだけインターセプトされる可能性は高まります。
 私はポストマンにはボールを受けるとき,フリーでないなら50cm程度ボールにミートするように指導します。確実にボールを受けるためです。それ以上ミートするとボールを受けてからゴールから遠ざかるので不利です。ミートすることで、パスミスがぐっと少なくなります。
 
3 3番のディフェンスにインターセプトされないようにする方法。
 このためには,オフェンスの視野や判断を高める必要があります。それには,厳しいディフェンスで2対2や3対3の練習を繰り返すことが1番だと考えます。 
 チームの練習がなれ合いになっていると,厳しいディフェンスをするチームと対戦したときにはパスミスを連発します。
 判断力や視野を育てるのは一朝一夕にはいきません。ぬるま湯の中での練習はゆるい判断や視野しかしか育ちません。厳しいディフェンスにもまれた技術こそ本物なのです。
 「オフェンスを甘やかすな。厳しいディフェンスが,いいオフェンスを育てる。厳しい躾(しつけ)がいい子どもを育てるのと同じじゃ。」
 私は子どもたちにこう言って,ディフェンスを厳しくさせます。まあ,口で言うだけでは,なかなかいいディフェンスにはならないのですが。
 練習法→ドリブルなし2対2,ドリブルなし3対3





パスミスをなくすには@                  2011年9月20日 

 先日,「パスミスをなくにはどうしたらよいか」。「特に,インサイドへのパスミスの判断ミスをなくすにはどうしたらよいか」という質問を受けました。
 そこで,今回は,「インサイドへのパスミスをなくすには」というテーマでまとめてみたいと思います。
 さて,どんな場面でパスミスが起きているかをまとめてみます。
@パサー(ボールマン)のディフェンスにパスインターセプトされる。
Aレシーバーのディフェンスにパスインターセプトされる。
B3番のディフェンス(パサーでもレシーバーでもないディフェンス)にインターセプトされる。インサイドの場合,ディフェンスが集中すので,3番のディフェンスにインターセプトされることもしばしばです。
Cレシーバーがキャッチミスする。


 次にその原因を考えます。
@コントロールミス
 パスはボールが到着するまでに,若干のタイムラグがあります。動かない的にコントロールするのも難しいですが,パスは,動いているレシーバーが的になります。そのため,走っているレシーバーにパスするには,速ければ速いほど,ボールをレシーブするであろう未来の時間を予測してパスする必要があります。これをリードパス言います。やや面倒くさいいい方をしましたが,慣れてくれば誰でもやることです。センスのいいガードになれば,コートの端から端までリードパスができます。
 レシーバーが次に走り込むであろう空間にリードパスを出せることがよいパスになります。ただし,この空間に3番のディフェンスがいるとパスミスになります。

Aレシーバーのディフェンスにインターセプトされる
 これは一般にはパスミスとなりますが,パサーの判断ミスのケースとレシーバーのミスのケースと2とおりがあります。
 パサーの判断ミスはレシーバーとディフェンスとの位置関係を判断できないケースです。つまり,パスが長ければ,ボールが空中にある時間は長くなり,それだけインターセプトされ可能性が高くなります。しかし,パスの距離が短いとレシーバーはボールに反応しきれずキャッチできません。
 したがって,5〜6mぐらい距離のパスが理想です。
 この距離で,ディフェンスにボールを触られない間合いを感覚的に理解することが大切です。
 また,パサーは,漠然とレシーバーにパスするのでなく,ポストマンのターゲットハンド(挙げている左手か右手のどちらか)に10cm単位の正確さでパスするように心がけるべきです。

Bレシーバーのポジション取りが悪い
 一見パサーのミスに見えるパスミスの中に,実は,ボールを受ける側,つまりレシーバーに問題があることも大変多い。それは,次の2とおりです。
 Aインサイドの選手のポジション取りが悪い。
 Bレシーバーがもらう瞬間のミートが悪い。
 A,Bのいずれかで,ディフェンスにインターセプトされているケースが大変多い。

Cボールにミーとしてレシーブしていない。
 その場で立ち止まってボールを受けようとする。
 せっかくよい位置取りをしても,その場でボールを受けようとするには,まだ甘い選手が多い。ボールをガードしながら,ボールにミートして,確実にボールを受けることが大切です。

※次回は,「パスミスを減らす,道路やドリルについて,紹介します。


「友情・ほほえみ・フェアプレイ」の友情           2011年9月19日


「ときめきカップ」の開会式では武士ジュニアのキャプテンが選手宣誓を指名されました。
 宣誓はこんな内容でした。
「宣誓。僕たち選手一同は,バスケットボールを思い切りできる環境に感謝し,日本中から集まった仲間とともにバスケットボールの技術と友情深めるため,自分の力を出し切ってプレーすることを誓います。」
 今回は,宣誓でもふれた「友情」について話題にします。
 さて,今回は3日間の大会とだったため,同じチームとずっと一緒体育館にいました。そのため,対戦チームの子ども同士と知らない間に仲良くなって話をしたり,「また会おうな」と声を掛け合ったりしていました。
 ラグビーに「ノーサイド」という言葉があります。ラグビーでは試合終了をゲームオーバーと言わず「ノーサイド」というのです。これは,試合が終われば,敵も味方もない,つまり,サイドがないという意味です。両者入り乱れて抱き合い,その健闘をたたえ合う姿をさしています。
 スポーツのいいところです。コートの上は戦場です。試合が始まればボールを奪い合う敵同士として,徹底的に勝負にこだわって戦う。しかし,試合が終われば敵も味方もともに戦った仲間です。
 一生懸命にスポーツをしている子どもたち同士ならば,そのことは自然と分かるものです。
 帰るときにも,高速のサービスエリアで広島の五日市観音ミニとバスが隣り合わせになりました。お互いのチームの子どもたちが「またな,バイバイ」といい顔をして手を振っていました。きっと体育館でいいかかわりができていたのでしょう。
 また,「ときめきカップ」コーチ同士も「ノーサイド」でよき関わりができました。「昼は夜のためにある」という名言のもと,2日間とも懇親会が開かれ久しぶりに会う方々と語合いました。
 「ときめきカップ」の関係者の方々,素晴らしい大会を開催してくださり,大変ありがとうございました。




オスグッド病                        2011年9月15日

 9月15日付で井上トレーナーのページに「オスグッド病」の対処法と予防法について載せています。
 最近,旭東中学校も武士ジュニアもオスグッド病で苦しんでいる選手がちらほらいます。毎年,何人かはオスグッド病になり,練習量を落とすなどして対応しなければならなくなります。急に身長が伸びる子どもの内の何人かはひざが痛くなってしまうのです。
 私のチームでオスグッド病の選手はとりあえず,ひどい痛みがある場合は走ったり跳んだりする練習は見学です。痛みが和らいできたら,少しずつ練習を増やしてできることをする。ただし,ひざに負担のかかることは多くやらないようにする。それでも,やらないよりはましです。
 それにしても,本当にどの程度練習できるのかは,病気について素人の私にはきちんと判断はできません。
やる気のある選手はとりあえず無理やり「できる」と答えるし,少し弱気な選手は痛みがあれば「できない」と答えるものです。やはりアマチュアのチームといえども,やはり専属のトレーナーが必要だと思います。
 旭東中は井上トレーナーがいるので実に心強い。
 



「何が何でも勝つ」と「とことん勝負にこだわる」        2011年9月14日

  日本ミニバスケットボール競技規則のはじめがきに,次のように書いてあります。
「ゲームで勝敗を競うのは子どもたちにとって非常に魅力的なことではありますが,何が何でも勝つという考え方を子どもたちに教え込んではいけないのです。ミニバスケットボールの活動を通じてフェア・プレイの精神を養うことこそが大切です。」

 ミニバスケットボールに関わる人の中には,規則書のこの1文をよりどころにして,「勝ち負けにこだわってはいけない」と公言する方がいらっしゃる。
 一方,日本体育協会(以下日体協)の冊子には以前書いたとおり,スポーツの本来的意味からして,「とことん勝負にこだわる」ものだと書かれており,だからこそフェアプレイが,必要なのだとの主張しています。

 一見するとミニバス連盟の主張と日体協の主張は矛盾するように感じます。さて,本当にそうなのでしょうか。今回は小さな言葉にもわって解釈したいと思います。

まず,ミニバス連盟の競技規則の文書を解釈しましょう。
@勝敗を競うのは魅力的である。
 これは,私も今まで,このホームページでそのように解説してきました。スポーツとは勝敗を競い合う運動です。だからこそ楽しいのです。その中で子どもは身体的にも精神的にも成長するものです。

A何が何でも勝つことを教え込んではいけない。

この文章の解釈は,ひとそれぞれ違うものになってしまうと思われます。かなり曖昧(あいまい)な表現だからです。
 ある人は「勝つことを教えてはいけない」と解釈するでしょう。
 ある人は「勝利至上主義を教えてはいけない」と解釈するでしょう。
 さて,私なりの解釈です。
 「何が何でも勝つことを教え込んではならない」とは,成長期の心も体も未発達で,まだ,家族や大人の保護が必要な年代の子どもに,勝つために子どもに無理をさせてはならないということだと理解しいます。
 この年代の子どもは自分では選ぶことができません。「勉強かスポーツか」「遊びかスポーツか」「家族かスポーツか」そういうどちらを選ぶかという場面に立ったとき,絶対的立場にあるスポーツ団体の指導者が「バスケットボールを選べ」の指示ならば,子どもはバスケットボールを選ばざるを得ない。
 その時その時でよい判断を導いてあげるのが,コーチや保護者の務めだと考えます。子ども任せにしてしまえば,正しいこともありますが,そうとは限らないこともあります。子どもには経験がないから判断が正しいかどうか分からないのは当然です。
 実例をあげれば,けがをしてる子どもが「試合に出たい」という場合,「何が何でも勝つ」という考えに立てば,「試合に出る」ことになります。しかし,けがが選手の将来に影響があるような場合,「試合に出るのを我慢する」ことを教えるのもコーチの大切な役割です。
 9月2日のコラムのテーマ「目標と目的」で言えば,勝つことは目標ではあるが目的ではありません。勝つことよりも大切なことはあります。ですから「バスケットよりも勉強」を優先させることを教えることが大切な時もあります。そのことがかえってバスケットの大切さを教えることになるのです。
 このように指導することで,私はスポーツを通して,自分で判断する力,自律する力をつけていくだと考えています。
 一方,日体協の冊子にある「とことん勝負にこだわる」とはどういうことでしょうか。これは日本ミニ連盟のいう「何が何でも勝つことを教え込んではならない」と矛盾するのでしょうか。
 私は少しも矛盾しないと考えています。
 「とことん勝負にこだわる」とは「勝つための追求活動」であると考えています。 
 たとえば,分かりやすくするために「とことん勝負にこだわる」場面を具体的に示して考えてみましょう。
 
 新人選でAチームがBチームに決勝戦で10点差で負けました。Aチームはどうしても選手権では優勝したい。とことん相手チームのことを研究し,Bチームを目標にしてチームが一丸となって,1年間必死で練習する。チームの子どもたちは,チーム練習が休みの日もシュート練習や1対1の練習をする。また背を伸ばすために嫌いな食べ物も進んで食べ,早寝早起きもするようになる。
 もちろんコーチも勝ちたいために,指導書やビデオで研究する。いろいろな講習会に出かけて相手のディフェンスを破るために研究を重ねる。そしてついに・・・。

 
 「とことん勝負にこだわる」とはこういう姿をいうのです。小学生でもわくわくするような目標がはっきりすれば,こういう姿になります。小学生にして十分スポーツマンになり得るのです。美しいと思いませんか?
 「何が何でも勝つことを教え込んではいけない。」と「とことん勝負にこだわる」は全く矛盾しないことがお分かりいただけましたか。







よきスポーツマン                     2011年9月12日

 北ロータリー杯大会で岡山県ミニバス連盟下山会長と「フェアプレイ」について,じっくり話す機会がありました。
 岡山県のミニバス関係者なら下山会長が西御南ミニの監督であることは周知のことです。そして,毎年のように西御南がその指導の下にいいチームにしあがり,そこからしっかりした選手が育っていることもご存じと思います。
 私と下山会長が話をして,意見が一致したことをまとめてみます。
@スポーツである以上,全力で勝ちを目指さなければ子どもも指導者も本当に伸びることはない。
A「勝ち負けにこだわらない」は,単なる「運動」にあてはまる理念である。運動とはラジオ体操とか準備運動とかであり,それなら勝負は関係ない。しかし,スポーツは競うものである。
Bスポーツは勝ちを目指すが,結果としての勝負にはこだらない。こだわったところで負けたことはしたない。
Cフェアプレイ宣言を岡山県のミニバスのチームもできるだけたくさんして,その考えの基に指導するのがよい。
D岡山県のミニバス連盟に「フェアイプレイ宣言のすすめ」を今後広げていくべきである。

 ちょっと付加説明をします。「勝ち負けにこだわらない」というのは「勝ち負けにこだわり過ぎない」の解釈まちがいだろうと考えます。
 でも,分かりやすく言うと「食べない」と「食べ過ぎない」の意味はまるで違うのと同じです。ですから,「勝ち負けにこだわらない」なんて,一生懸命スポーツをやっている選手や指導者に言ってみたところでだれも相手にしません。寝言にしか聞こえない。
「勝ち負けにこだわらない」子どもが最近ちらほら見られますが,実にやる気のない,つかみ所のない子どもです。こんな子どもだらけになったら日本の社会は崩壊します。日本社会の発展を支えるのは「勝ちたい」という負けず嫌いのエネルギーです。
 ただし,スポーツでの闘志むき出しのエネルギーは,時に,何でもありになります。相手をとことん傷つけることさえある。ですからそうならないように,指導者や周りの大人が「フェアプレイ」という考え方をきちんと教える必要があるのです。そうすることでよきスポーツマンに成長させることができるのです。





ゾーンオフェンスB                     2011年9月10日

 ゾーンオフェンスとマンツーマンオフェンスの違いはいくつかありますが,ローポストの使い方が違います。マンツーマン・オフェンスでは,ビッグブロック(フリースローのニュートラルゾーン)あたりでボールをもらうようにするのが有利です。そこでボールを受けると右にも左にもターンすることができ攻撃の幅が広がるからです。
 ゾーン・オフェンスの場合は,ビックブロックよりも1mほどエンドラインに近い場所,ショートコーナーにポストアップします。ここならディフェンスにはさまれることなくボールを受けることができます。また,ボールを受けた後,確率の高いシュートを打つこともできるし,ディフェンスを引きつけてアウトサイドのノーマークの味方にパスを出すこともできます。このショートコーナーをうまく使うことが大切です。
 パスが入らないと,ついインサイドの選手は外へ,外へと出てしまいがちです。しかし,そうするとディフェンスの外側をパスがまわるだけで,いいシュートチャンスは生まれません。ゾーンオフェンスの原則C「インサイドへパスをいれる」ために,ショートコーナー,ハイポストのインサイドを上手についてそこにパスを入れる。原則E「ディフェンスの間を後ろからつく」原則F「タイミングよくつく」を意識すれば,スモールセンターであっても,インサイドにパスを入れる確率は高まります。
 もちろん,パスが入ったからといって,すぐにシュートできるわけではありません。すぐにダブルチームされたり,ビッグマンに守られることもあります。しかし,いったんインサイドにパスが入ると,ディフェンスは収縮し,その後はよいシュートチャンスが生まれます。もちろん,このシュートチャンスをちゃんと決めるのが原則@「アウトサイドシュート」ゾーンオフェンス最大の重点です。
 まあ,文章で書くほどやってみると上手くいきません。何度もやっているうちに,5人のタイミングが合って有機的なつながりができ,ゾーンオフェンスが機能するようになります。






ゾーン・オフェンスA                    2011年9月8日

 ゾーン・ディフェンスの長所と短所を理解して攻めるため,私のチームにはゾーンオフェンスの原則をつくります。

@ ボールをも受けたら,マンツーマンの時以上にアウトサイドシュートをねらう。
A 素早いパスをする。
B ドリブルはマンツーマンほど使いすぎない。
C インサイドにパスをする。
D オフェンスはディフェンスとディフェンスの間に立つようにする。
E フォワードがボールを受けるときは,ディフェンスとディフェンスの間を後ろからつく。
F タイミングよくカットする。ゾーンではタイミングが勝負。
G オフサイド(ボールのない側)のアウトサイドのプレーヤーは,3Pの外側に開いておく。
H オフェンス・リバウンドを積極的にねらう。
Iショートコーナーにポストアップする。


 中学生の場合は,もう少したくさん原則が増えますが,増えればそれだけ徹底するに練習と時間がかかります。ですから,小学生には,原則は少ない方が徹底します。
 ゾーンオフェンスの技術の中で最も大切なのは,@のアウトサイドシュートです。これが,しっかり決まれば,他は少々できが悪くてもゾーンは崩せます。逆に,他はどんなによくても,シュートが悪いとゾーンはくずせません。
 ですから,ゾーン・オフェンスの練習の半分はアウトサイドのシュートでもいいと思います。
 


ゾーン・オフェンス@                    2011年9月7日

  ミニバスの方は,今までディフェンスもオフェンスもほとんどマンツーマンだけをやってきました。しかし,さすがにこの時期になると,ゾーンオフェンスに取り組みます。以前もコラムの欄で取り上げましたが,年齢が低いほど,ゾーンディフェンスの効果は高いのと,ミニバス特有のルールのため,ミニバスケットといえども,ゾーンオフェンスは中学校以上に盛んだからです。
 ハーフコートでも,2:3,3:2,1:3:1,など。
 オールコートでも,1:2:1:1,2:2:1など。
 これらについていちいち準備するのは大変です。なるべく短い時間で効率的に教えたい。
 そこで,私はミニバスの選手には,ゾーンオフェンスを教えるときは次の順番で教えることにしています。
 @ゾーンディフェンスの長所と短所を教える。
 Aゾーンの長所を避けて,短所をつくためのオフェンスの原則を教える。
 B典型的なゾーンオフェンスのパターンを3つ徹底する。

 「マンツーマン・ディフェンスもゾーンディフェンスも全く同じように攻める。」という指導者の説を聞いたことがありますが,私はふたつの攻め方は違うと考えています。
まず,ゾーン・ディフェンスの長所は一般的どんなことででょうか。
@ドライブインに対して強い。
Aインサイドのディフェンスが強い。(ノーマークはなりにくい。)
Bパスインターセプトをねらいやすい。
C長身選手がいる場合,動きが遅くてもその選手を生かしやすい。
D速攻を出しやすい。(ディフェンスを終わったときの体型が速攻を出しやすい。)
Eファールを少なく押さえられる。


ゾーン・ディフェンスの短所は何でしょうか。
@アウトサイドのシュートを打たれやすい。
Aスクリーンアウトがルルーズになるので,オフェンス・リバウンドをとられやすい。
B基本的に早いパス回しにはカバーしきれない。
C守るエリアが決められているので,オーバーロード(片側のサイドにオフェンスが集まる)されるとノーマークができる。


これらのことを,前提にして指導をします。





保護者会                          2011年9月5日

 中学校の保護者会が行われました。中学校としての部活懇談会は,年度初めにあります。これとは別に,外部コーチを交えての懇談会です。以前はやっていなかったのですが,3年前には中学校の顧問の先生にお願いして開催してもらい定例化しました。新チームが始まる時に,保護者に「指導の方針」を外部コーチの私からきちんとお話しするよことにしています。
 私が伝える内容は,コラムに書いてあるようなことをまとめて言っているわけです。
 「目標と目的」「アイデンティティ」「けがについて」「勉強とスポーツ」などについてです。
 保護者の方々も,子どもたち以上にやる気満々。若い頃はスポーツをやっていた方が多いからでしょうか。子どもを応援する気持ちはばっちりで,頼もしさを感じました。
 ただ,ミニバスの時と違って,中学になると保護者とコミュニケーションをとる機会は少なくなります。そのためにも,このホームページが少しでも役に立てたらありがたい。いろいろな意味での情報発信の場になっていけたらいいと考えています。


 



トラベリングB「トラベリングをなくすには」         2011年9月4日

 台風が過ぎて久しぶりに練習ができました。今回は,トラベリングをしないようにするために私のチームでやっているドリルを紹介します。

トラベリングをなくすには,ボールをレシーブしたとき,次のようになることです。

A ミートしてボールを受けること。                   
B ひざを曲げた安定な姿勢スタンスをとる。(スリースレットポジション)
C 手首を曲げてボールを突き出す


 この3つのことが習慣になるように,中学校でもミニバスでも練習の導入で次の中から毎回2〜3つのドリルを入れています。
@ジャンプスタンス・ドリル=スリースレットポジションの確認とピボットのドリル

Aストップ&ターンドリル(シェービングドリル)
  a ストライドストップ(内向き)→フロントターン
  b ストライドストップ(内向き)→バックターン
  c ストライドストップ(外向き)→フロントターン
  d ストライドストップ(外向き)→バックターン
  eジャンプストップ→フロントターン
  fワンステップストップ→キックアウトステップ

Bオフェンス・スタンス・ドリル
 (基本はミート→スリースレットポジション→シュートフェイク→ドリブル)
  基本的に軸足は左足から作ること。→左の軸足がほとんどの選手が利き足だから。
  ドリルはまずは多くの子どもが苦手なオープンステップから始め,次にクロスオーバーステップをすること。

C3角パス
 (ミート→パス)

旭東中学校の今シーズンはミニバス未経験者も多く,この基本練習は相当根気強くやらないといけないと考えています。

※ソフトの具合が悪く,映像が短くなってしまいました。あしからず。




フェアプレイ                        2011年9月3日

トラベリングについては,もう少し整理したいのですがちょっとお休みです。台風のため練習ができないので。

 私は,日本体育協会(以下,日体協)のスポーツ指導員の資格を持っています。この資格を持っている人はご存じと思いますが,年4回「スポーツジャーナル」という機関誌が日体協から郵送されます。先日2011年秋号が届いたのですが,付録として「フェアプレイキャンペーン」という小冊子も付録で届きました。とてもいいことが書いてあったので,感想を交えながら紹介したいと思います。
 「フェアプレイ」は,「ほほえみ・友情」とならび,ミニバスケットの3大精神のひとつでもあります。ただ,「友情・ほほえみ・フェアプレイ」の具体的な姿について説明したものがミニ連盟にはありません。ですから,日体協のこの冊子は大いに参考になります。
 特に「フェアプレイ」は「ほほえみ」や「友情」も含むスポーツの共通語と言っていいものです。指導者がフェアプレイの精神の根本を理解してることは,ミニバスの指導する上で重要な問題だと考えます。選手の年齢が低いほど,指導者の態度や考え方の影響を受けやすいからです。
 この小冊子を簡単にまとめてみます。

要旨
 社会が少子化や高齢化など質的に変化してきている。しかも,国民の体力低下やコミュニケーション能力の低下などが課題になっている。そのため,スポーツの果たす役割がますます大きい。スポーツは,社会で生きる上での必要な力(生きる力・人間力)の育成に貢献するからである。
 そのために,ただスポーツをするだけでなく,一人の社会人としてスポーツをすることを通して社会に貢献できる人間を育てるために「フェアプレイの精神」を広める必要がある。
 日体協が考えるフェアプレイとは2つある。
 1 行動としてのフェアプレイ
  @「ルールと対戦相手と審判を尊重する」
  A「全力を尽くして戦い,勝って驕らず,負けてもふてくされない。」
 2 フェアプレイ精神
  @自分の考えや行動について,善いことか悪いことか自分で決められること。
  A自分自身の心に問いかけた時,恥ずかしくない判断ができる心。

そのために,フェアプレイ7ヵ条の指針を提示する。

1. 約束を守ろう
2. 感謝しよう
3. 全力をつくそう
4. 挑戦しよう
5. 仲間を信じよう
6. 思いやりを持とう
7. たのしもう

 フェアプレイの具体的にな実践として3つの行動を広げるよう呼びかけている。
「あくしゅ,あいさつ,ありがとう」
 また,賛同する個人や団体に「フェアプレイ宣言」を呼びかけている


 じっくり読みたい方は,こちらに冊子のそのものがダウンロードできるのでこちらを見ていただくのがいいと思います。(趣意書 PDFファイルでダウンロードできます)


http://www.japan-sports.or.jp/fair/


 さて,この冊子に書いてあるとおり,スポーツの果たす役割は今後ますます大きくなるるだろうと私も考えています。
 小学校教育に長年携わってきて,学校教育が失いつつある機能をスポーツはまだ失わずにその教育力を持ち続けていると思うからです。
 それは,子どもたちに,「目標のために苦しさに耐えること」「継続的に努力すること」「友達と協力すること」「あいさつをすること」などをきちんと教えるという,かつては学校や家庭,地域が当たり前のように持っていた教育力です。しかし,今や,それをその所属している全員に納得してしつけられる組織がスポーツ以外には急速になくなりつつあると感じます。(たとえば,所属している中学生全員に丸坊主なんてできる組織がスポーツ以外にありますか?丸坊主の善し悪しは別として。)
 だからこそ,ジュニア期のスポーツ指導者の責任は単に技術や体力面の指導だけでなく,社会に役立つ人間を育てる重要な教育機関のひとつだという自覚を持つべです。
 そのために「フェアプレイ」の精神の根本をひとりひとりがきちんと理解しておくことが大切だと思うのです。




目標と目的                         2011年9月2日

 目標と目的。  
 2つの言葉はにているようで違います。スポーツを指導するとき,この2つの違いをしっかり理解しておく必要があると私は考えています。
 まず目標について。
 目標とは目印です。これは目に見えて形になるものです。最終目標もあれば,そこに至るまでの中間目標もあるでしょうが,いずれにしろ,明確に数値化,または文章化できます。目標はそうする方が分かりやく,やる気になります。
 一方,目的とは「何のためにやるのか」ということです。目的は,明確に数値化したり文章化するのは難しいことも多い。まして,子どもである選手にそれを理解させるのはかなり難しい。
 たとえば,目標は「毎日欠かさず2kmランニングする。」目的は「体重を65kgにしてシェイプアップするため」これは目標も目的もはっきりしています。
 しかし,「目標は県大会優勝」では目的は「???」 「なんのために優勝を目指すの?」と質問されてもそれを分かりやすく説明するのは難しいものです。
 目標は,そのときの選手に合わせて選手と指導者で作っていくものだと私は考えています。たとえ小学生でもそれはできることです。
 しかし、目的は目標のように選手が設定するものでなく,ぶれることなくを指導者が胸の内に持っているものだと思います。目標と目的が一致した指導は「勝利至上主義」となってしまいます。
 私は、スポーツの最終目標は「勝利」以外にないと考えています。スポーツは,どこまでも勝ちにこだわることによって,選手は技術的にも身体的にも,さらに,内面的にも高まるものだと考えます。そこにスポーツの美学がある。(たとえば甲子園の高校野球の魅力もここにあるのだと言えます。)どこまでも勝ちにこだわるためには,選手にとって魅力的な目標が必要です。目標はわくわくするほど魅力的なものであることが大切だと,私は経験的に思います。
 ただし,結果としての勝敗にこだわらないこと。これもスポーツの美学です。
 では,指導の目的は,どうあるべきでしょうか。
 わたしは,ひとつは,将来に役立つバスケットボールの技術や体力を身につけさせること。そしてもうひとつは,社会貢献できるように自信を持って生きられるアイデンティティをつくることだと考えています。




トラベリングA                       2011年8月31日

 実は,@〜Fのトラベリングをしているところを,ビデオに撮るために武士ジュニアのある選手にモデルになってもらいました。しかし,これがなかなかうまく撮れないのです。つまり,分かりやすいトラベリングできない。
 身体感覚として,「2歩まで」が身についているプレーヤーには,「「3歩目」は意識的にしようと思ってもなかなかできないようです。というわけで,トラベリングの典型的事例をビデオでアップしようと思った企画はなし,です。
 逆に,「2歩まで」や「軸足」の感覚がきちんと身についていないプレーヤーは,ドリブルをするたびにトラベリングを繰り返します。
 2つの違いは,いかに正しい感覚を身につけさせるかが大切かということを物語っています。
 私は中学生にも小学生に「2試合目の後半,疲れたときに本当の自分が出る。そのときに絶対にトラベリングにならない技術を身につけておくこと」と言っています。
 そのために昨日の3つの技術が大切だと思います。

A ミートしてボールを受けること。                   
B ひざを曲げた安定な姿勢スタンスをとる。(スリースレットポジション)
C 手首を曲げてボールを突き出す。

 そのために,私のチームでは練習の初めのうちにアップとしていくつかのドリルを組み合わせてやるようにしています。ただやらせっぱなしにしていると,だんだんいい加減になってくるので,時々スタンスのチェックをチェックします。チェックポイントは私は3つに絞っています。

@視線(ゴールを見る)
A手首(しっかり手首が曲がり,次の動作に備える状態になっている)
Bつま先(フリーフットがゴールを向く)


 このような,基礎技術(ファンダメンタル)の練習はおもしろいものではありません。しかし,しっかり身につけておくことが,高い技術の基礎となり,ミスを少なくします。


コラムの更新の記録
 10/6 ディフェンスの指導
 10/3 ケガのつきあい方
 9/30 コーディネーション能力の育成B
9/29 コーディネーション能力の育成A 
9/28 コーディネーション能力の育成@ 
9/21 パスミスをなくすにはA 
9/20 パスミスをなくすには@ 
 9/19 「ほほえみ,友情,フェアプレイ」
9/15 オスグッド病 
9/14 「何が何でも勝つ」と
9/12  よきスポーツマン 
9/10 ゾーン・オフェンスB 
 9/9 ゾーン・オフェンスA
 9/6 ゾーン・オフェンス@
9/5 保護者会 
9/4 トラベリングB 
 9/3 フェアプレイ
 9/2 目標と目的
8/31 トラベリングA
8/30 トラベリング@ 
 8/26 凝視と俯瞰
 8/24 4校ルールD
 8/23 4校ルールC
8/22 4校ルールB 
8/21 全中視察 
8/20 4校ルールA 
8/19 4校ルール@ 
 8/18  できると思えばできる
8/17  新しい目標
 8/15 ネットワーク
 8/13 アメリカから
8/11 コーチの仕事 
8/3 アイデンティティ 
8/2 OB 
 8/1 コーチングの小道具
7/31 新チームのスタート
7/30 がんばれバスケットC
7/29 がんばれバスケットB
7/28 がんばれバスケットA
7/27 がんばれバスケット@
7/25  サッカーに負けている
7/24  感謝
7/23  おぼっちゃまバスケ
7/22  危機感 
7/21 試合ノート
7/20 逆転の練習法 
7/19 補欠はつらい がんばれ!
7/18 本物のゲームを
7/12 相対性理論
7/9 チームへの貢献 
7/8 体育館の訪問者
7/7 分かりやすく話す伝えるA
7/6 分かりやすく話す 伝える 
7/5 私のワンハンドシュートの指導 
7/1 靴をそろえる 
6/30 全日本壮行試合 
6/26 新提案の講習会 
6/25 本当に 厳しいとは 
6/22 話は短く 
6/15  マンツーマンとゾーンB
6/14 マンツーマンとゾーンA 
6/13 マンツーマンとゾーン@ 
6/12 勉強とスポーツ