子どものシュートが突然入り始めた!その裏の事実とは?

子どものシュートが突然入り始めた!その裏の事実とは?
2020年6月10日
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過去に僕が指導した子どもで、突然シュートが入りはじめて止まらなくなった選手がいました。それまでは、1、2クォーターにお世辞でも出場できるレベルになかった選手です。その後、彼は中学3年間をシューターとして活躍しました。原因は意外なものでした。

まずは、その子のミニバス歴

小学1年生の4月に入部してきまた。一緒に、3人同学年の子が入ってきましたが、その子はあまりやる気をオモテに出すタイプではなく、友達ともほとんど会話をしないような子でした。練習を休んだことは一度もありませんが、2年生、3年生になるにつれて、同期の子どもたちとの実力の差は広がる一方でした。

結果、視力が悪かった

ある日、その子の母親から「私の子、視力が悪くて全然見えていない気がする」と、相談を受けました。よくある「保護者が子どもをかばう発言」でもあるので、半分くらいの気持ちで聞いていましたが、その子にフリースローラインより少し後ろのところで「リング見える?」と聞くと、「見えます」と答えたので、そこで解決したかのように思えたのですが、そのあとに「二つに見えます」と言ったのです。

視力が悪かったことに、親も子も気付いていなかった

それを聞いた時、耳を疑いましたが、その子の保護者に「遠めの距離からはリングが二つに見えるらしいです」と伝えたところ、保護者も知らなかったらしく、次の日眼科に行ったら視力が「0.03」(確かこれくらい)だったと報告されました。
今って、学校では視力検査はないのですか?それはわかりませんが、どちらかと言えば、小さいころからわが子に関心のない親だったような気がします。それから、彼はコンタクトをつけてバスケをするようになりました。それが、小学5年生の4月のことでした。

すべてが良くなった

ノーマークのミドルシュートは高い確率で入り、ディフェンスも良くなりました。小学4年生までは、シャトルランの時にラインをふまずに何度もやり直しをしていましたが、それもなくなりました。たぶん、見えてなかったんだろうと思いますが、ラインをふまなかったことで、今まで何回やり直しをしたことか…。視力が良くなったことで、オフェンス、ディフェンス、判断、体力、スピードなど、すべてが良くなりました。

小学6年生ではエースに…

彼なしでは戦えないようなチームになってしまいましたが、だれが想像していたでしょうか。その親からも「私の子が、あんな風になるなんて夢にも思わなかったでしょ?」と笑いながら言われましたが、正直思っていませんでした。ただ、学校で視力検査があってたとして、その結果を見てなかった親にも問題があり、もっと早い段階でわかっていれば彼も、もっと良い選手になっていた可能性は否定できません。

まとめ

前の記事で「発達障害」についても書きましたが、今も昔も人間というのは「自分がそうなら、みんなもそうだ」という考え方が植えつけられてしまっているため、精神的な部分だけではなくいろんな角度から、不調の要因やうまくできない理由を探る必要があると考えるようになりました。
バスケットはメンタルが重要なスポーツですが、まずは「目が見える」「耳が聞こえる」など基本的な日常生活に必要なことから、「二つのことを同時にできない」「成長ホルモンが足りていない」など精密検査でしかわからないものまで、多岐にわたるので親として「何かおかしい」と思った時は、早めの検査をオススメします。

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