指導者の選手時代の価値観を、自分の教え子に押しつけたらダメです

2020年5月24日
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ミニバスの指導者で、ミニバスから大学生までの間に、全国大会を経験したり、数々の成績を残た方もいると思います。普通に考えたら、全国大会経験者である自分の考え方や、実績を残した自分の練習を、現在指導中の子どもたちに教えていたりしているでしょうが、あなたが残した結果と同じくらいの結果を残せそうですか?
プレーヤーとして実績のある指導者の方が指導者になっても、なかなか結果が出せない理由を解説します。

そもそもの考え方が違うから

指導者の頭の中では、これこれこういう練習をしていけば勝利し、勝ち進むことができたというサクセスストーリーが完成していますが、子どもの頭の中では、あなたが経験したストーリーを経験していないため、うまくイメージできていません。
僕も、経験が浅いころは「全国を目指す!」と子どもたちが目標としてかかげたので、メンバーもそろっていたし、「負けなければいけるか」くらい思っていたのですが、なかなかイメージもわかず、都道府県大会にも出場できないまま終わってしまいました。

環境が違うから

自分が選手として成績を残した指導者は、めぐまれた環境でバスケをしていたといえます。良い指導者がいて、ライバルになるようなチームメイトがたくさんいて、近くのチームもレベルが高かった。絶対に負けたくないし、負けられないという環境で育っている人がほとんどだと考えます。
自分の力だけで全国大会まで行けた!と断言できる人は、とてもすごい選手だったのだろうと思うと同時に、まわりへの感謝の気持ちがない人なのかとも思ってしまいます。もちろん、結果を残すためにあなたが努力したことは間違いありません。

あなたがやっていた練習をやらせても、同じ結果が出るとは限らない

選手としてプレーすることと、コーチとして指導するのでは、まったくもって別物だということを指導者は理解するべきです。たとえ選手経験が10年以上あったとしても、指導者をはじめたばかりであれば、指導者1年目ということです。
もちろん、バスケットを経験しているので、選手の立場になって考えることや、バスケットの醍醐味を伝えることはできますが、教えるのと自分でやるのでは全然違います。
なので、「この練習をやっていけば必ず結果が出る」と考えた練習を子どもにやらせても、想像していたほどの結果も出ないということです。

さいごに

選手としても結果を残して、指導者になって数年たったという方は、僕が言っている意味を理解できたのではないでしょうか。どれだけ名門な高校のバスケ部に所属していても、自身の実績と指導力は比例しないし、「俺が言ったことをやれ!」というやり方でも、なかなかうまくいきません。
指導者は、選手の適性や性格、得意不得意の把握や、得意なことを引き出したり、不得意を得意に変える力が必要です。結果を出すまでには、どんな指導者でも数年はかかります。一緒に頑張りましょう。

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