ミニバスでゾーン禁止になった理由。表と裏があった!【真実】

ミニバスでゾーン禁止になった理由。表と裏があった!【真実】
2020年2月4日
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今回は、中学生以下(U15)と小学生以下(U12)の、ゾーン禁止についてお話します。久しぶりにミニバスの試合を観た方や、この話を聞いた方はビックリしたと思いますが、ここ3.4年前からミニバスと中学生の試合は、ゾーンディフェンスが禁止となりました。もちろん、ゾーンプレスもです。
では、なぜゾーンが禁止になってしまったのかを、表と裏を含めて解説していきます。

【表】個人スキルの向上のため

バスケでは、昔から身長が高いチームが有利だとされており、ミニバスでも165cmくらいの子が2.3人集まれば2-3(ツースリー)や3-2(スリーツー)といったゾーンディフェンスを行い、ゴール下のディフェンスを強化して、外からのシュートを打たせて取る作戦で、勝ちに行くチームが多くありました。
これだとオフェンスもディフェンスも個人のスキルが向上しないということです。ミニバスでは、3ポイントもありませんし、フローター(浮かせたシュート)やミドルシュートの精度は、高校生などとくらべると落ちるため、背の高いチームにゾーンをされてしまうと得点があまり入らない傾向にありました。
ディフェンス側も、ゾーンディフェンスばかりしていると、将来的にマンツーマンで1対1をされた時に、足がついて行かず、ディフェンスのできない選手になってしまういます。
ミニバスの時に身長が高い子が、中学高校とそのまま身長が伸びていくとは限らない。ゾーンが通用するのは小学生の間だけ。こういったことも、理由としてあげられます。

【裏】事情は国際制裁

日本は近年、FIBA(国際バスケットボール連盟)より制裁を受けていました。制裁の内容は、日本代表の国際試合への出場禁止処分でした。かなり重い処分ですが、その理由となったのが、日本のミニバス(U12)や中学生(U15)がマンツーマンをせずにゾーンが主体とされていたことと、トップリーグが実業団とプロリーグの二つに分かれていたことです。
実業団チーム(NBL)であった「トヨタ」「東芝」「アイシン」などが所属していたNBLと、プロリーグ(bjリーグ)として活動していた「新潟アルビレックスBB」「大阪エヴェッサ」「ライジング福岡」などがあり、これを統一しなさいといった内容でした。そこで日本は、2016年に「Bリーグ」をつくり、NBLとbjリーグを統一させました。
バスケをしている人や、関わりのある人であれば、Bリーグのことはご存知でしょう。Bリーグをつくることで、二つあったトップリーグを統一し、中学生以下のマンツーマン禁止をしたことで、日本バスケ界は国際制裁が終わり、ワールドカップやオリンピックなどの試合に出場できるようになりました。
これが、ゾーンが禁止になった背景とその理由です。では、ゾーンが禁止になったことで新しく誕生したのが、コミッショナーという存在です。コミッショナーは、審判でもオフシャルでもなく「マンツーマンをしているか、ゾーンをしていないか」を取りしまる役割です。

さいごに

次回は、ゾーンが禁止になりコミッショナーができたことで、ミニバスの現場がどう変わっていったのかをお話したいと思います。マンツーマンの基準がわかりやすくのっている動画があるので、ぜひ見てみてください。

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