うちの子は褒めて伸びます。の落とし穴

うちの子は褒めて伸びます。の落とし穴
2020年2月14日
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指導者をしてある方であれば、「うちの子は褒めて伸びる子なので、どんどん褒めてあげてください」と、保護者から言われた経験がある方もいるでしょう。
保護者の方も、「言ったことがある」という方も、少なからずいるのではないでしょうか。
実はこれ、かなり【危険】です。今回は、褒めて伸ばそうとすることの落とし穴と、その対策をご紹介します。

たいしたことをしていなくても褒める

かなり危険な、褒め方です。褒められたことで一時的に子どものテンションも上がり、また褒めてもらうために、頑張ろうとします。しかし、たいしたことでなくても一度褒めてしまうと、学年が上がっていくうちに、今まで褒められていたプレーをしても、誰も褒めなくなり、「どうして昔は褒められていたのに、褒められなくなってしまったのだろう?」と、子どもながらに考えてしまうようになります。
子どもは学年をかさね、心もカラダも成長していきます。その過程で【間違った褒め方】をしてしまうと、褒めてもらえなくなった時に、違和感をおぼえ混乱してしまいます。

失敗を恐れるようになる

あまり褒めすぎると、褒められたままの自分でいたいという思いから、失敗につながるようなプレーをしなくなる子がいます。無難にプレーし、試合を終わらせようと考えてしまうのです。そう考えてしまうことで、チャレンジもしなくなり、守りに入ってしまう選手になってしまう、おそれがあります。

変な勘違いを起こしてしまう

個人差はありますが、褒められて調子に乗ってしまい「自分が一番!」という気持ちになってしまう子もいます。日に日にプレーは自己中心的になり、うまくいかないと、まわりの選手にやつ当たりをはじめます。
すべてをまわりのせいにすることで、常に自分のことをコウテイしてしまう行為は、のちに【伸び悩み】を引き起こす原因になることがあります。勘違いほど、怖いものはないですね。

【対策】たまに褒めると良い

子どもはいつも褒めると、褒められることに慣れてしまいます。たまに褒めてあげることに、かなりの効果があるのです。普段は、なかなか褒めない人が、子どもを褒めると、かなりのインパクトになり、それが子どもの記憶に、長く残ります。
いつもは全然怒らない人が、突然怒ると、みんながビックリするのと同じ感覚です。いつも褒めるよりも、たまに褒める方が効果的だといえます。

親だけに伝えるのも効果的

良いプレーをした選手を褒めたい時は、その親に「よく頑張ってましたね!」ひとこと言ってあげる。そうすると、家に帰ってから「今日、コーチがあなたのことをすごく褒めていたよ」親から伝えてくれます。
これは、恋愛の「好き」であることを本人からではなく、だれかから間接的に聞いてうれしく思うのと、同じ効果があります。このやり方は、褒めた子の親にも「あなたの子を認めています」ということも伝わりますし、子どもも「コーチは自分のことを、褒めてくれていたんだ!」とうれしい気持ちになります。
その後、親のコーチを見る目も良い方に変わり、親や子どもにも「しっかりと見てくれている」ことも伝わり、信頼度も上がることにつながります。

さいごに

バスケは、とてもキツいスポーツなので、時には大好きな子どもを厳しく怒らなくてはいけないこともあります。指導者は、褒めると怒る(アメとムチ)をやらなくてはいけないし、まちがった褒め方、怒り方をすると、子どもの成長を、さまたげてしまいます。
バスケを通して、子どもの心も育てられることができる。そんな指導者になれるように、日々勉強していきましょう。

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